メッセージ

文章のタイトル(メッセージ)は全体を要約していなければいけない。
そのため、文章の中に存在する「キーワード」を的確に捉える必要がある。
ただし、具体性のない抽象的なものだと何の文章か分からない。
逆に具体的過ぎるとタイトルだけ見て読み進みたいと思わないものになってしまう。

  • 「考える方法」 ×
  • 「考える方法―忘却と整理の繰り返しについて」 ○
  • 「考えるためには常に情報をインプットし続けて、さらにその情報を的確に整理をしながらも少しずつ忘却していく必要性があることについて」 ×

タイトルによって読者のこれから読むものの期待値が設定される可能性が高いため、
気合の入った文章そのものも大事だが、気合の入ったタイトルをつけることも
常に心がけたい(むしろ、その方が大事だったりする)。

ヴェリコ・タルノボ〜ブカレスト


7時起床。ルーマニアに戻る日だ。いよいよこれが僕達の旅の最終日となる。


8時にホテルをチェックアウトして、ルーマニアへの道を走る。途中ひまわりがきれいで止まったのと、ガソリンスタンドと国境以外は止まることなくひたすらブカレストを目指す。


ひまわり:


ルーマニアに入ったのは10時前だった。行きに来た道とは違い、しっかり舗装された道をすいすい進む。しかし、ルーマニアの運転の荒さを裏付けるように大量の血のあとや犬の死骸がところどころにあったりする。そんな中走ったわけだが、なんとかレンタカー会社に車を返す。ここではまた最初に応対してくれた困った顔をしていた女の人が受付をしていた。まるで昨日のことのようであり、ずっと前のことのようでもある。ただ、戻ってきた、という実感がする。


お昼にまた初日に入った店でピザと生ハムメロンとビールを頼む。相変わらず料理が出てくるのが遅く、生ハムメロンはピザの後に来た。前菜が後にくるめちゃくちゃなところだ。ちなみに初日に来なかった生ハムメロンの味はそこまででもなかった。ちょっとメロンが小さく、量が少なかった。


ブカレストの町は暑かったので(40度を超えたそうだ)、父の友人の家に戻って昼寝する。もう観光なんてあんまりしたくない。夜はゆっくりイタリアンを食べ(ステーキにゴルゴンゾーラのソースをかけたもの)、父の友人とワインを飲み、僕たちの旅は終わった。明日飛行機に乗るだけだ。

ソフィア〜タルノボ


7時半起床。しっかり眠れるのが嬉しい。ソフィアの朝ご飯は今回の旅の中で一番おいしかった。ベーコン(肉厚で塩気が少ない)とパン(外はカリッとしていて中はふわっとしているクロワッサン)が特においしかった。


朝ご飯を堪能したらソフィア市内に観光に出た。いろんなところを見たのだが、印象に残っているのはSt.Georgeという教会だ。ここは3〜4世紀に建てられたものらしいが、それなりの風格があった。壁画も今まで見てきた宗教画の中でも古い方だったと思う。中に入ると3人の丸刈りの青年がきれいな声で歌っている。ブルガリア正教だから髪もひげものばすべきなのでは、とか思いつつも、丸刈り3人組の歌声を聞く。3人の声が上手く教会に響いていてなかなかよかった。


St.George:


ソフィアを12時前に出て今度は世界遺産になっているボヤナ教会に行ってみる。ここはこぢんまりしてすごく分かりづらい場所にあった。フレスコ画が教会内にいっぱい描いてあり、それなりの雰囲気をだしていた(1200年代のもの)。


ボヤナ教会を後にして今日泊まることにしたヴェリコ・タルノボに向かう。ここはルーマニアの国境に近いから選んだのだが、どうやら琴欧州の生まれ故郷らしい(琴欧州に関係するものは何も見かけなかったけど)。この町には丘の上に建てられた城壁があり、町自体は城下町として栄えてたんだろうと思う。丘からの眺めはよかったが、ここの教会の宗教画が現代風にアレンジされすぎていてちょっとがっかりした。2時間くらい歩き回ったので喉が渇いて観光どころではなかった。この丘を出たらすぐに目についた店でビールを買い、一気に立ち飲みする。くー、これだよ、これ!と思わず言いたくなる。そしてゆっくり夕飯のレストランを探す。が、この町は不動産屋とホテルばかりでレストランが少ない。結局1時間ちょっと歩き回って泊まっているホテルの近くのホテルのレストランに入る。ウェイトレスがひとりしかいなく、ちょっと心配になったが、料理の味はかなりよかった。豚のシチューっぽいもの(カバルマ)と豚の首を食べた。ここは腹一杯食べて飲んで10ユーロ。安い。


タルノボ:


明日はいよいよルーマニアに帰る日だ。

ウラノポリ〜ソフィア


12時前にウラノポリに着く。何も変わっていない。ここには女の人がいて、ビーチがあってレストランがある。アトスで過ごした3日間とちょっとは既に遠い過去のように思える。近くの売店でレモンティーを買う。うまい。ホテルゼウスに戻り、臭くなった服をバッグの底に押しやり、きれいな服を着る。さらにアトスで過ごした時間が過去のことになる。車に乗り、セレスというギリシャブルガリアの国境の町に向かう。クーラーをかけながら進む。父が運転していたので僕は少し寝た。いつの間にかよだれを垂らして寝ていた。久しぶりに気持ちのいい眠りだった。


セレスで昼食をとり(鳥を一匹食べた―一皿と頼んだのが一匹丸々出てきた)、ブルガリアに入る。ブルガリアでは警察が多く、苦労した。スピード違反の取り締まりが厳しい道だった。ソフィアに8時頃到着。ホテルを探す。なんとか空いている部屋を見つけてチェックイン。すぐにシャワーを浴びる。これはもう本当に気持ちのいいシャワーだった。久しぶりに歯も磨いた。その分またアトスから遠ざかったが。


シャワーを浴びたら町へビールを飲みにいった。これは上手かったし安かった(二杯で300円くらい)。ビールを飲んだ後はホテルの部屋に戻ってワインにクラッカーとピーナッツでくつろいだ。ユーロ2008を見ながらゴロゴロしていたらなんとなく家に居るような感じがして、この旅で唯一体の芯から、そして心の底からくつろげたホテルだった。